第4回 こども・未来 おしゃべりサロン~『幼稚園』における「預かり保育の今・これから」~が開かれました。
2024年7月30日(火)、この日も気温は35℃を超える一日でした。
幼稚園では夏休みですが預かり保育や園務にお忙しい日々。3月の預かり保育の話合いにご参加いただいた先生たちを中心に、更なる話合いをと、お誘いしましたところ、7名の先生がお集まりくださいました。
会場は第1回と同じ豊島区駒込のもみじ幼稚園。
参加してくださったのは4つの園から。園長先生、副園長先生、元園長先生、そして現場で今、預かり保育を担当されている先生などです。
事前にアンケートをとりました。預かり保育について園児と保護者2つの視点から。
- 「こどもにとって望ましい預かり保育とは?
- 保護者はどのくらいの設定時間、設定日数を望んでいるか?1日の実施時間・一週間での実施日数。年間の実施日数など
アンケート集計結果をもとに話し合いを行いました。
結果はこどもにとって嬉しい・楽しい時間や日数よりも多い預かり保育の開催を保護者は望んでいるというものでした。けれども保護者は、その実施日数全てを利用したいのではなく、利用したいときにいつでも利用したい、だから長い時間、多い日数を実施していることを望んでいる、ということもわかりました。
預かり保育にとって話し合ううちに、「幼児期のこどもの生活にとって大切なこと」、が見えてきました。
話合いは深まっていきました。預かり保育はこどもにとってどういう時間だといいのかな?どういう過ごし方をするのがよいのだろう?
- のんびりできる
- 自分のペースで過ごせる
- 特別なことは特にしなくてよいのでは?、ぼーっとすることも大事。
- 一人で過ごすことも大切にしてあげたい。
- 長時間の場合は、外に(園庭に)出させてあげたい。
- 大人に甘えたり、1対1で関わったりも大切。
- 預かり保育の時間に習い事が園でできることも良いのでは?
- 全員がやらなければいけないではなく、やりたい子が個人として取り組めることが大事。
話合いを終えて
日本における幼稚園は、
少し前まで「家庭で育てられた子どもが3歳あるいは4歳になって通うところ」でした。
一方、保育所は
「何らかの理由で家庭で過ごすことのできない子どものみが通うところ」でした。
しかし、今の日本においてはその区別や垣根は極めて低くなっているといえるでしょう。国も、少子化や労働人口の減少など他の社会的な問題もふまえて、「こどもはどの保育施設に通っても、望ましい教育も養育も受けられるように」という見地から施策をするようになりました。こども家庭庁の発足はその象徴的なものでしょう。
一方で、実際の園によってのこどもの過ごしかたや経験は様々です。園の在り方も保護者の要望も多様化しています。
ある園長先生は「園が保護者の希望におもねすぎると、いつの間にか自分たちが大事にしていたものと全く違う保育になってしまうかもしれない」と仰っておられました。「教育」に加えて、幼稚園であっても「福祉」をも求められていると感じるとも。
こんな難しい時代に園を経営されている園長先生方、毎日の保育に携わっていらっしゃる先生方を尊敬します。応援させていただきたい気持ちで一杯です。
今後のテーマ
幼児期はどう過ごすのが良いのだろう?大切なことは何だろう?
ご参加いただいた皆さま。そして会場を提供いただきご協力いただいたもみじ幼稚園様、ありがとうございました。
今回の話し合いによって、預かり保育についての話し合いを発端に、こどもにとって(幼児期において)こんなことが大切だよね、という方向にまでに話題は広がっていきました。
そこで、次は「幼児期のこどもたちの育ちについて」さらに掘り下げて考えてみたいと思います。
ちょっと昔のこどもたちはどうだったのか。今の時代にない良さはあったとしたら何か。
今のこどもたちにこんなことを園が支えてあげると、よりよい幼児期を過ごせるのでは?そういうことがきっとあるはずです。それがきっとこどもたちの幸せな未来に繋がることでしょう。
家庭、様々な園。これらの垣根を越えて、皆さまで話し合えたら嬉しいです。
これこそ「こどもまんなか」ですよね❤