「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち~」
ってどういうところ?
小児がんや進行性神経変性疾患など生命にかかわる病気とともにある子どもと家族を守るコミュニティー型こどもホスピスです。
緩和ケア病棟を伴う入院施設ではありません。
病気があっても子どもたちの願いは変わらない。
大好きなおもちゃで遊んだり、友達と机を並べて勉強したり、家族とのんびり過ごしたり。「遊び」や「学び」など様々な経験を叶える場所として2021年11月にオープンしたのがこの「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち~」です。
まさに、病気とともにあるお子さん、そしてご家族が「家族で安心して一緒に過ごせる場所」「もう一つのおうち」なんですね。
「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち~」
ができるまで
代表の田川尚登さんが、こどもホスピスを設立されるきっかけはお嬢さんのはるかさんの存在です。
1997年初夏。「頭が痛い」と訴えてきた6歳になったばかりのはるかさん。はじめは小児科で風邪薬を処方されていたとのこと。しかし、夏も終わろうとしてた頃に、ふと右足を引きずっていることに気づかれた田川さん。総合病院を受診。そこでの診断は「脳幹に腫瘍がある。余命半年」。5か月後には旅立たれてしまいました。
そこから、田川さんは「こどもの気持ち(立場)に立った医療」を考えるようになられ、「入院している子どもに付き添う家族の宿泊滞在施設の開設」「きょうだい児のための預かり保育」などNPO法人として病院機能の不足部分の支援を始めました。
さらに、英国から世界に広がった「こどもホスピス」を知り、日本での設立に取り組まれたとのことです。
大きな後押し
看護師・故石川好枝様からの遺贈を受け「小児ホスピス設立準備委員会」が発足
自治体から協力も
横浜市「生命を脅かす子どもと家族の療養生活支援施設整備運営事業者」に選定される
2021年 横浜市金沢八景に「こどもホスピス~うみとそらのおうち~」開設
明るさいっぱい!写真の数々をごらんください!
平潟湾に流れ込む侍従川に面した階段。
大きな窓からは明るい日差しがいっぱいに入ります。ボランティアの方が描いてくれたおさかなのシール。まるで海の中にいるみたい。
家族で寝られる大きなベッド。吊り下げネットがあるから移動もラクラク!
家族みんなで入れる広~いお風呂。ちょっとしたプールみたいかも。
駐車場には新潟から8トンの雪が積まれたとのこと。
川に向かって空まで飛んでいきそうなブランコ。近所の小学生がたくさん遊んだらしい。 雪もブランコも企業様からの支援です。
窓からの光が入る明るいキッチン
利用者さんが使います。 ピザを焼きたい!など子どもの希望が実現できるようスタッフさんがサポートしてくださるそうです。
訪問を終えて
訪問前に拝見したホームページにも暗さは全くありませんでしたが、実際に伺ってみても、大きく開かれた窓、ゆったりできるソファ、きれいな色合いの遊びの空間や衛生的なキッチンなどなど、このホスピスにかかわる方々の愛が溢れていました。
「子どもの気持ち(立場)に立つ」という田川さんの思い。
これは、命にかかわる病気とともに過ごされているお子さんだけでなく、全ての子どもにとって大事にされなくてはならないことだなぁと思いました。
「楽しく過ごす」ことは、生きている人全ての望みだなぁ、とも。 田川さんが見学に行かれたドイツのデュッセルドルフの町は、病気の人でも車いすでも全ての人に優しい街だったそうです。
~うみとそらのおうち~も、地域のお店や人々、小さいお子さんから、高校生から、自然に受け入れられてきているのではないかとも感じました。
「もっと利用していただきたい方がいる。もっと知ってほしい!」と田川さん。
利用料はなんと1日、1家族(何人でも)1,000円。寄付、自治体からの補助金で運営しているとのこと! このブログをご覧になった皆さん、どうぞお知り合いに伝えて、応援をお願いします!
横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち~
基本情報
住所
〒 236-0037
神奈川県横浜市金沢区六浦東1-49-5
連絡先・ホームページ
電話:045-353-3153
メール:contact@ykh.jp